ヒラタケ、ヌメリツバタケ、マントカラカサタケを実食
チタケうどんの旨さに魅了された僕は、この日もチチタケを探しに山へ赴くのであった。
チチタケ無いかな〜。
なんじゃコレ?
掴んだ手を嗅いでみたら、クサっ!!
くっさ~。
いや、クッサっ!!
サンコタケ(不食)と言うそうです。
漢字で三鈷茸と書き。
密教で煩悩を払うとされる仏具の三鈷に似ている事から名付けられたそうです。
確かに煩悩がぶっ飛びそうな臭さです。
写真を見てもらうと、サンコタケの中央に黒っぽいモノが着いていますが、これをグレバと言うそうで、この臭さでハエを誘き寄せ、ハエにグレバを付着させる事で胞子を遠くへ運ぶわけです。
どれくらい臭いのか?
肛門に突っ込んだ指をドライヤーで乾かした様なニオイとでも言いましょうか。
触った事を後悔しました。
見つけた時は嫌いな奴のザックにでも投げ込みましょう。
(良い子は決してやらないように)
気を取り直して、以前にチチタケを見かけたエリアへ向います。
チチタケは生えていませんでしたが
ヌメリツバタケ(可食)がありました。
沢山生えていましたが、あまり人気がないとの事なので、味見用に二株だけキープしました。
チチタケを諦めて、彷徨いつつ秘密の階段を登っていったら、なんと展望台がありました。
吐山が一望できます。
展望台から更に道なき道を進むと、溶けたキノコが付着した木がありました。
このキノコは、もしやと思いくまなくチェックすると一株だけありました。
ウスヒラタケ(食)です。
小さいけど、綺麗な個体なのでキープしました。
ウスヒラタケの近くにあった木。
クマ?
ちょっと違うような気もするが、どうだろうか。
もう1箇所のチチタケポイントをチェックしに行きました。
カビカビのキノコが生えていました。
キノコにもカビは生えるわけです。
これで中毒になったら何に対して中毒になったのかわかりませんね。
エリンギみたいなキノコ
美しいフォルムと強めのキノコ臭
中実な柄
しかし、名前が分からず、ポイっ。
誰か教えて下さい。
(後日、わかりました。そして食べました。)
なんだアイツは!!
デカい!!
マントカラカサタケ(食)
でした。
キープします。
オオシロカラカサタケ(毒)だと嫌だなと思いましたが背丈とツバからマントカラカサタケだという結論に至りました。
【実食編】
ヌメリツバタケ、ウスヒラタケを塩水で虫だししてみる。
マントカラカサタケはピザのようにカットです。
柄は堅いので捨てました。
(写真はヌメリツバタケ)
全て茹でます。
マントカラカサタケは浮くので、箸で沈めました。
いざ、実食!!
(写真はマントカラカサタケ)
気になるお味は…
ヌメリツバタケ
二度と食べません。
ヤバめのケミカル臭がします。
オーソライトのインソールをローションとヘアワックスのスープで10時間位煮込んで、トロトロにしたかのようなキノコです。身体が全力で「これ以上食うな!!」と言ってきました。
ウスヒラタケ
旨い!!
普通に旨い。
食感もよろし。
マントカラカサタケ
旨い。
ちょっと甘い?
湯葉のような食感です。
旨いけど、やっぱりちょっと怖かったので、二切れだけに留めておきました。
今回思った事
僕は基本的に何でも食べます。
嫌いな食べ物がないというある種のプライドみたいなものがありました。
しかし、人間が普段食べているモノなんてこの地球上にある食べられる食材のほんの一部でしかありません。
だいたいは厳選されたモノだけを食べているわけです。
「好き嫌いは駄目よ、なんでも食べなさい」
という言葉はそういった厳選された食材に関してのみ通じる言葉だと思います。
好き嫌いはあって当然。
地球上の食材全てが美味しいなんてヤツは頭がおかしい。
むしろ嫌いなものがいくつかあるほうが自然だとさえ思えます。
自分は知らぬ間に、スーパーに並んでいる食材という小さなステージで物事を考えていたわけです。
野生のキノコを食するようになって、井の中の蛙だった僕は初めて食の大海を見れた気がします。
いやぁ、ほんとキノコは面白い!!