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山行とトレイルレースとトレーニングの記録

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熊野古道 大辺路無泊旅114km③

2週間近く経った今も、未だに身体があまり元気ではありません。
ラソンに間に合うかな?


それはさておき、大辺路を振り返っていきましょう。

 

富田坂を越え、安居の渡しを目指して走っていました。

無事に到着したけど、どうやらやってしまったらしい。


''安居の渡し''という名前で気付くべきでした。
地元の奈良県吉野町にも''柳の渡し''という場所があります。
この''渡し''というのは川の反対側へ舟で人を渡すということです。つまり続きのルートは川の向こう側という事です。

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ビシャビシャ覚悟で川へ突っ込むか?


いやいや、こんな冬の真夜中に、しかもまだまだ先は長いのに、川に突っ込むなんて馬鹿げている。
こんな真夜中に船頭さんがいるはずもなく。
いたとしても渡し代は払いたくない。

 

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安居の渡し場

仕方なく来た道を戻り、橋があるところまで走って大きく迂回し、渡しの反対側へ向かいました。


反対岸を走っていたら、どんどん道が悪くなってきて、ルートロスして藪漕ぎになりました。
少し戻ってルートを見つけ、ようやく渡しの反対側へ到着しました。


6km+藪漕ぎの迂回。。。
ダルい

 

藪漕ぎ中は
「オレ何やってんだろ。。。」
感がハンパなかったのですが、正規ルートに戻って一安心です。

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藪漕ぎ中


渡しの先からは、すぐ登りとなりました。
登りきって峠からの下りは「仏坂」へ向う道があるのですが、通行止めとのことなので、スルーして快調に周参見王子へ向けて走りました。


周参見王子も過ぎ、馬転坂を越えました。
馬転坂から下ってくると、開けた草原に出て、お釈迦がいらっしゃいました。

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馬転坂の先にいたお釈迦様


昼間は海が見えてとても景色が良さそうな場所です。

 

ちょっと迷いそうになるも
次なるポイントである

「長井坂」を目指しました。


長井坂には「版築」と言われる特徴的な道があります。

山の稜線が人為的に削られて、平らな道になっています。
そこを木のトンネルが覆っています。

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版築と木のトンネル

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版築の説明




明るい時間に走りたかったなぁ~


長井坂を降りた所(東登り口)でちょっと休憩。
自販機でコーヒーを飲んで目を覚まします。

何やらBOXがあります。
どうやら大辺路はスタンプラリーをしていけるそうで、台帳とスタンプが置いてありました。

最初っからちゃんとやりたいけど、スタンプを押していく事にしました。

 

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最初から押していきたかったぁ

ここから串本までの35kmはロードが多かったです。

 

走り出してからずーっと闇


たぶん12時間(18時~6時)ちかく夜の闇の中を走っていました


当然、土地勘が無いので、自分が走っている場所がどういった場所なのかよくわからない


森の奥深くなのか?
意外と町に近かったりするのか?
ここは落ちたら死ぬのか?
景色が綺麗そうな場所だなぁ
ここは昼間に来たかったな~

 

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ハマへ降りたくねーよ(このあと迷います)

寒いからなのか暗いからなのか
なんだか少し胃が気持ち悪くなってきて


脱いだり着たりしていたフリースも
やがて着っぱなしになりました


嫌というほど夜を走ってきたけど
やっぱり朝が待ち遠しい

 

60kmくらい走って
ようやく空が白んできました


海沿いでオレンジ色の太陽が昇ってくるのを見て
とても幸せになりました

 

いつ何処で何度見ても、日の出は最高だ

 

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この時間が好き


不思議と、眠気も、胃の気持ち悪さも、脚の痛みも
和らいできました

 

海岸沿いのロードを走ってようやく串本へ


ここまで80km

次回へ続く