夏の大峰奥駈道無泊縦走⑦完《分析&感想》
敵を知り己を知らば百戦危うからず(敵ではないけど)
と、よく言いますが、データを振り返る事で、次からの旅の予定を安全に設定することができます。
自分はこれくらいの時間でこれだけ移動できるといった事を把握するという事ですね。
奥駈道は山ばかり走って、ほぼ真っ直ぐ南へ向かっています。
このまま中辺路の小雲大雲も走り那智駅まで行けば、さぞ気持ちの良いログとなるでしょう。
今回は、出発時に余裕があれば熊野本宮大社から中辺路で紀伊田辺まで行きたいと思っていました。
本宮大社からほぼ真西へ進むルートです。
次の楽しみにしておきます。
こうやってみると序盤の上りがえげつないですね。
しかし、実際走ってみるとそんなに苦ではなりません。多分、身体がまだフレッシュだからでしょう。
以前、熊野本宮大社から行仙岳まで順峯した事があるのですが、そっちのほうが苦しかった気がします。
今回、体力を多く消耗した区間は、八経ヶ岳〜釈迦ヶ岳の区間だったように思います。
熊笹やルーファイに気を使ったからかもしれません。
(ただ、景色や雰囲気は一番好きかも)
この区間を明るい時間帯に通過できて良かったです。
高低図を見ると、後半に大きな谷があって、その先にポコポコと2つの山がありますね。
前の山が玉置山、後の山が大森山です。
今回は大森山の手前で24時間が経ってしまいました。
距離にして約79kmです。(本宮まで残り約14km)
次行くときは、さらに軽量化して玉置神社を20時間以内で通過したいなと思います。
(今回は22時間30分)
出発地点が違うので今回の方が距離は2km程短いはずですが、他はほぼ同じルートです。
しかし、誤差が大きいですね。特に累積標高が約900mも違います。
どちらが正確かはわかりません。
最高高度は前回の方が近いけどどうかなぁ…
こうやって見ると、あんまり成長してないなぁって思います。
前回は道迷いがあり、今回はそれが無い分だいぶ早くなるかと思いましたが、水の問題がありました。
なかなか一筋縄ではいきませんね。
《身体の状態》
奥駈後、ほとんど走っていませんでした。
理由は内臓疲労です。
筋肉の疲労はけっこう直ぐに回復したのですが、奥駈後に爆食い&早食いの日々を送り、弱った内臓に追い打ちをかけてしまいました。内臓疲労は時間差でやって来るので注意が必要ですね。
便秘と消化不良に悩まされ、駅で吐き気と冷や汗が出てきて前が見えなくなり意識が遠のいた日がありました。
よく噛んで、お粥とか食べておけば良かった。
(ビール飲まなきゃ大丈夫だろうと思ってた)
《感想》
久しぶりの大峰は最高でした。
美しく、楽しく、そして厳しいです。
後半は辛くなってきて、早くゴールしたいって思うようになります。
でも、ゴールして数日が経つと、いつもしんどかった事はすっかり忘れてしまいます。
そして、また山へ行きたいって思うようになります。
しんどい山遊びをしている人はだいたいそうだと思います。
困難で苦しくて不自由な経験ほど、強烈に記憶に残り、何故だか楽しかった思い出に変わる。
日常でなかなかそんな事ってありません。
やっぱり山は最高ですね!!